l ギリシャの政局混迷,及びスペインの金融機関における不良債権問題から,リスクオフ(リスク回避)のドル買い・円買いが優勢な展開。ユーロドルは,高値の1.2957から1.29割れ寸前まで下落したが,オプション絡みのユーロ防戦買いが入っているのか、1.2905で止められた。今朝は,すでに1.29を下抜けてきた.ユーロ円は,今朝は103円20銭台からのスタート。今週も,ユーロ圏の政治経済状況を巡ってユーロ売りが先行しそうだ。
l もう一つの注目通貨はAUD。先週発表の中国の経済指標が弱かったことから,経済的に緊密なAUDに売りが入ってきた。中国4月の消費者物価は,年率+3.4%と予想通りであったが,生産者物価指数はマイナス0.7%(予想:マイナス0.5%),鉱工業生産指数は+9.3%(予想+12.2%),小売売上高は+14.1%(予想:+15.1%)といずれも予想を下回った。AUDドルもパリティを目指した売りが入ってきたが,ここでもオプション絡みの防戦買いに止められた。今朝のAUDドルは1.0010台から。AUD円は80円08銭付近から,やや弱く始まっている。
l シカゴIMM のポジション(5月8日現在)を見ると:-
(1) 円は5月1日の6万4千枚から5万7千枚に円ショートが縮小している。これでも相当な円ショートで、円買い余力は侮れないと想像する。ドル円の上値の重さが感じられる。しかし、ドル円はドルロングで攻めたい。80円台に入ってくれば,上値追いの潜在力もありそうだ。
(2) ユーロのポジションも,5月1日の10万6千枚から,5月8日には14万3000枚と非常に大きなユーロショートとなっている。ユーロ安に行きにくい要因の一つは,市場のユーロショートが,大量に積み上がっていることと思われる。しかしユーロは,ギリシャ・スペイン問題からショートで攻めたい。
(3) AUDは5月1日の5万2千枚のロングから、2万5千枚へとAUDロングが半減している。中国の経済減速,商品価格の下落傾向といった要因もあるが,ポジション的にはAUD買いを試してみても良いように思われる。中国も,預金準備率を引き下げ,経済回復に本腰を入れてきた。様子を見ながらの対応。
l 今週も,多くの経済指標が発表され,イベントも多い。15日(火曜日)にはドイツの第1四半期 GDP (前期比プラス0.2%程度か?),独仏首脳会談も行われる。16日の米国4月の住宅着工件数(3月65.4万件→68万件に増加か?)17日には日本の GDP ,ニューヨーク連銀製造業景況指数,フィラデルフィア連銀景況指数等に注目している。
香川彰男 2012年5月14日,午前7時00分
今日の一手
1. ドル円:ドル買い79.90:ストップ79.40:利食い80.40
2. ユーロドル:ユーロ売り1.2895:ストップ1.2950:利食い1.2840
3. ユーロ円:ユーロ売り103.15:ストップ103.80:利食い102.50
4. ドルスイス:ドル買い0.9300:ストップ0.9250 :利食い0.9350
5. ドルカナダ:ドル買い1.0010:ストップ0.9950:利食い1.0065
香川彰男 2012年5月14日,午前7時10分
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